よりよいまちへの「引き継ぎ」とその「架け橋」を

会場はグラスパークビル2Fのシェアオフィススペース。用意した60席が満席になりました
空き物件だらけの“岡崎のまちなか”が動き出した! リノベーションビルで開催した「気になる家守の会 vol.1」レポート

2015年度からスタートした、岡崎市の「リノベーションまちづくり」。その第一弾プロジェクトとして、元武道具屋のビルを改装して籠田公園横に誕生した「グラスパークビル」で、リノベーションの事例発表やトークセッションなどを行うイベント「気になる家守の会 vol.1」が6月11日に開催されました。

会場はグラスパークビル2Fのシェアオフィススペース。用意した60席が満席になりました

 

イベントのタイトルにある「家守」とは、江戸時代に家主や地主に代わって家や土地、店子などの管理をしていた人のことを言うそうです。その呼び名を現代に蘇らせ、空き店舗や空きビルを行政や地域の人たちと連携して活用していく働きをする人を「現代版家守」、その仕事を担う会社を「家守会社」と呼んでいます。

まず行われた事例発表では、現在籠田公園周辺で取り組まれているプロジェクトを紹介。ママが自由に集まれる料理教室をオープン予定の「wagamama」チーム、旧東邦ガスビル跡地のリノベーションを進めている老舗煎餅屋兼喫茶店の「一隆堂」、ゲストハウスのオープンを検討している「暮らしと不動産」、グラスパークビルと籠田公園一帯の活用を進める岡崎市初の家守会社「三河家守舎」から、それぞれプロジェクトの進捗報告がありました。

発表を聞きながら、資料を熱心に読み込む参加者のみなさん
発表を聞きながら、資料を熱心に読み込む参加者のみなさん

 

その後、岡崎リノベーションまちづくりを推進する5か年計画「岡崎家守構想」が、岡崎家守構想検討委員会委員長の清水義次さんから、内田康宏岡崎市長へ手渡されました。

左から清水義次さん、内田康宏岡崎市長
左から清水義次さん、内田康宏岡崎市長

 

「岡崎家守構想」とは、まず民間主体でリノベーションのプロジェクトを動かし、それを行政がサポートしていくまちづくりを5年かけて進めていく、というもの。

対象地区は、岡崎中心市街地・康生地区から東岡崎駅までの乙川を囲むエリアです。かつてこのエリアは、岡崎市民にとって働き、遊び、学べる憧れの繁華街でした。しかし現在、空き家や空きビルが多く存在しています。そんな場所に、リノベーションによって新たな物語を添え、このまちならではの豊かな暮らしを創り出そうとしています。

続いて行われたトークセッションは、リノベーションまちづくりを全国的に展開している清水義次さん、建築家の嶋田洋平さん、官民パートナーシップ(PPP)コンシェルジュの宮本恭嗣さんの3名と、三河家守舎・岡崎リノベーションまちづくり実行委員長の山田高広さんが登壇。「家守とは?」「このまちってどう思う?」などのテーマが、それぞれ異なる目線から語られました。

トークセッションの様子。左から山田高広さん、宮本恭嗣氏さん、嶋田洋平さん、清水義次さん
トークセッションの様子。左から山田高広さん、宮本恭嗣氏さん、嶋田洋平さん、清水義次さん

 

質疑応答も活発に行われ、「事業のキーマンとなる行政職員を異動させないようにすべき」「公共も“稼ぐ”という発想を持とう」など、幅広い年代・立場の参加者から多様な意見が飛び交いました。

リノベーションまちづくりを進めるなかで、まちの人たちからは「構想は実現してナンボだ!」という力強い意見が出ています。構想を考えるだけでなく、担い手が責任を持って、自ら動いて形にしていく。そんなまちの動きが今、まさに始まっています。

イベント終了後は、グラスパークビル1Fの飲食店「at the table est 2015」で家守会社、三河家守舎のオープニングパーティが開催され、多くの参加者がランチビュッフェを楽しみました。

グラスパークビル1Fの料理教室兼飲食店「at the table est 2015」
グラスパークビル1Fの料理教室兼飲食店「at the table est 2015」

 

このイベントのために用意された「at the table est 2015」のランチプレート
このイベントのために用意された「at the table est 2015」のランチプレート

 

なお、この日プロジェクトの発表を行った「一隆堂」は、7月29日に旧東邦ガスビル跡地「一隆堂ビル」をオープン。1階には煎餅店と喫茶室、2階は読書室とインテリアショップ、3階は書道塾などを行うワークスペースになっています。

また、「wagamama」チームは10月5日、二七市通り沿いに地元野菜を使った惣菜や菓子を販売する「wagamama house」として開店しました。

加速していく岡崎のリノベーションまちづくりに目が離せません。

前田智恵美

前田 智恵美(まえだ ちえみ)

1984年、宮城県石巻市生まれ。ライター。東京のIT企業でWEB広告営業、WEBディレクターとして勤務後、結婚を機に夫の地元である愛知県岡崎市へ。自動車部品メーカー広報、出版社の新規事業立ち上げ・編集を経てフリーに。「QURUWA」の周辺に住んでいます。

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