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参加者のリアルな声を聞いてみた!梶谷智樹さんインタビュー「第2回リノベーションスクール@岡崎」レポート②

10月21日から23日にかけて開催された「第2回リノベーションスクール@岡崎」。「ビジネススタートアップ・クリエイティブコース」と題し、これから事業を始める予定のビジネスオーナー3組と共に、岡崎の中心市街地の空き物件や公共空間を活用した新しい事業を企画しました。

3日間の様子は前回のレポートをでまとめましたが、参加した人のリアルな声も聞いてみたい!そこで、ラーメン屋の開業を目指してビジネスオーナーとして参加した梶谷智樹さんに、これまでのいきさつや、スクールでのエピソードなどを伺いました。

梶谷智樹さん
梶谷智樹さん

 

関西出身で、自然科学研究機構への就業をきっかけに岡崎に移り住んだ梶谷さん。ラーメン好きが高じて研究職を離れ、ラーメン屋のオープンを決意したという異色の経歴の持ち主です。現在はバーなどの店舗を間借りして不定期でラーメンを提供しています。管理栄養士の資格も持っていて、美味しくて身体にやさしいラーメンを作っています。

※梶谷さんが参加したユニットAの公開プレゼンテーションの動画はこちら>>(11:30〜)

 

「らーめん かじ屋」の屋号で、まちなかでのイベントにも出店している梶谷さん
「らーめん かじ屋」の屋号で、まちなかでのイベントにも出店している梶谷さん

 

─リノベーションスクールに参加したきっかけは?

2015年の8月頃から開業に向けて物件を探していたんですが、なかなか良い物件に巡り合えなくて。2016年の夏頃に、修行先のラーメン屋の師匠を通じて、リノベーションまちづくりに取り組んでいる三河家守舎の山田高広さんと知り合い、「物件を探しているなら」と、声をかけていただきました。だいぶ長い間、物件を探していたので「ちょうどいいや!」という感じで参加しました。

─物件が見つかりそう、ということの他に、期待していたことはありますか?

事業計画などもみんなで作ると聞いていました。僕はまだ1杯何円で売るとどうかとか、全然そこまで計算できていなかったので。あとは、これまで自分がやってきたことを振り返って、やりたいことをまとめるちょうどいい機会かなと思いました。

─終わってみて、どうでしたか?

事業計画も立てることができたし、ユニットワークやプレゼンなどの「人に向けて伝える」という作業を通して、自分の中だけでモヤモヤと考えていたことが固まりました。

 

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岡崎シビコ1Fで行われた公開プレゼンテーションの様子

 

─過去のリノベーションスクールでは、実際ある遊休物件を対象にして事業を提案していましたが、今回、梶谷さんが参加したユニットAには、対象になる物件がありませんでした。

想定していた物件があったのですが、オーナーさんから返事がこなかったと聞いています。

─物件がないままリノベーションスクールに参加したのは、屋台での営業も考えていたからですか?

はい。移動販売という選択肢は自分の中にありました。元々は、移動販売と店舗を両方ともやろうかと思っていました。

─最終日の公開プレゼンテーションでは、「まちのあちこちに出没するラーメン屋台」を提案されましたね。岡崎の中心市街地は空き地が多いので、まちなかの使われていないスペースを活用するというアイデアはとても面白かったです。

「公園でやってほしいな」という声はいただいていていたんですけど、僕は公園ってあまりイメージが沸かなくて。それより、街中を歩いてると空き地が結構あるので、それが勿体ないなと思っていました。

─そういったことをユニットのメンバーに話したんですか?

リノベーションスクールなのに、リノベーション候補の物件がなかった(笑)というのもあるんですけど、「じゃあどこでやる?」ってなったときに、会場で考えるよりまずはまちに出たほうがイメージが湧くよね、という話になりました。それでみんなでまちに出て、空き地の写真を撮ったり、メジャーで測ったりして「長さがこれだけあるからいけるよね」って話しました。

「ユニットメンバーのみんなは“戦友”って感じでした」と梶谷さん
「ユニットメンバーのみんなは“戦友”って感じでした」と梶谷さん

 

─プレゼンの中で、特定の店舗を持たずに空きスペースなどで飲食店を出店する「ポップアップ(Pop up = ひょっこり現れる)シェフ」の事例を紹介していましたが、あれはどうやって見つけてきたんですか?

ユニットAのユニットマスターとして参加していた瀬川翠さんのアイデアです。でも、今まで僕は自分で知り合いの店を間借りしてラーメンを提供してきたので。僕が普通にやっていたことを、他の人がみたら、そういう名前があるということに気づかせてもらいました。

─屋台で提供するメニューは、定番メニューの「いつもの」、その日の思いつきで作る「今日の」、出店場所からインスピレーションを受けて作る「ここの」という3つを発表されていました。

あれはユニットメンバーのアイデアです。ただラーメンを提供するだけじゃなくて、あのメニューがあることで、ラーメンにストーリーが生まれてくれました。すごいですよね。

─最終的にできたプレゼンは納得のいくものでしたか?

あれこそ本当に瀬川さん、僕、メンバーが3日目にしてようやくまとまったなって感じです。最終日の発表が終わったあとはすごく達成感がありました。プレゼン終了後は、全員でハイタッチしました(笑)

ショートプレゼンテーション中のチームA
ショートプレゼンテーション中のユニットA

 

─ユニットメンバーはどんな人たちでしたか?

大学院生が3人、大学生が1人、社会人が3人でした。

─意思疎通はうまくできましたか?

最初は手探りでしたね。1日目の夜にリノベーションスクールのオープニングパーティーがあって、その後ユニットメンバーで飲みに行きました。2日目の朝は、連尺通りで二七市をやっていたので、みんなで行きました。そのあたりからだんだん打ち解けてきて。2日目の後半にもなるともう、作業に追われて大変な感じになりました。

─何度もダメ出しされて、夜通しでプレゼンを作るという光景は、思い出深いですよね。

もう二度とやりたくないです(笑) まあでも、その結果で今があるので。大変なぶん、得たものは大きかったですよね。

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2日目は夜通しプレゼンの準備。徹夜するメンバーも続出!

 

─ユニットワークの中で、印象的だったことは?

メンバーにイラストを描ける子がいて。その子のスケッチがすごかったです。自分が思っていたイメージを、そのまま具現化してくれました。公開プレゼンのときにも、あのイラストのインパクトが大きかったと思います。屋台の図面案も、ユニットメンバーにいたプロの建築士さんが書いてくれました。

あとは、ユニットマスターの瀬川さんに「梶さんって、自分のことに鈍感だよね」と言われたことは印象的ですね。鈍感なことにさえ鈍感だったんですけど……。ラーメンは自分が作ったやつを普通に出してるだけなんですけど、「めちゃめちゃ美味しそうなやつを普通に『ああ、作りましたよ』って言ってる」って言われて。なるほど、他の人から見ると、自分っていろいろやってたんだなあ、と気付かされました。自分では、ただ好きなことやってるだけなんで。好きすぎて客観視できないんでしょうね(笑)

プレゼンテーション中の梶谷さん
公開プレゼンテーション中の梶谷さん

 

─ユニットメンバーとは交流が続いていますか?

未だにFacebookのグループで連絡はしますね。交流といっても、僕の中間報告のような感じです。「営業許可とれました!」とか。

─その報告、メンバーも嬉しいんじゃないですか。

なんか、ねえ。僕としても、見てくれてる人がいるといいですね。報告ばっかりですが、「いいね!」を押してもらえると、「あーよかったよかった」って思います(笑)

─リノベーションスクールから1ヶ月半が経ちますが、事業が加速している感じはありますか?

僕の場合、助走期間が長かったので、それ比べたら目まぐるしい感じはありますね。もっと準備やっておいたほうがよかったと思うこともたくさんあります。やらなきゃいけないことに気づきました。

リノベーションスクールがきっかけで人脈も広がって、今は色々な団体からラーメン出店の依頼がきています。これまでは康生周辺で、知り合いの店に自分から売り込みにいって出店していたんですけど。ユニットBで立ち上げるゲストハウス「風と土」で開催するワークショップでも、ケータリングでラーメンを提供する予定です。

─すごいですね!ところで、屋台の制作は進んでいますか?

はい。今回の縁で、瀬川さんと一緒に設計を練っていて。これから見積もりをとって、という感じです。春先からの営業を目指しています。

─完成したら、ぜひ取材させてください。ありがとうございました!

 

※取材日:2016/12/10

岡崎のまちを変える熱量がここにある。「第2回リノベーションスクール@岡崎」レポート①へ>>

前田智恵美

前田 智恵美(まえだ ちえみ)

1984年、宮城県石巻市生まれ。ライター。東京のIT企業でWEB広告営業、WEBディレクターとして勤務後、結婚を機に夫の地元である愛知県岡崎市へ。自動車部品メーカー広報、出版社の新規事業立ち上げ・編集を経てフリーに。「QURUWA」の周辺に住んでいます。

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