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主体的に動く市民の手で、まちの未来がつくられていく。「QURUWA FUTURE VISION DAY3」レポート

12月10日、岡崎市社会福祉協議会サービスセンターで「QURUWA FUTURE VISION DAY3」が開催されました。

1日目、2日目に集まった顔ぶれに加え、周辺の事業者の方など、80人ほどが参加しました
DAY1、DAY2にも参加した顔ぶれに加え、周辺の事業者の方など、80人ほどが集いました

 

最終回となるDAY3は、2部で構成。1部にこれまでに出た市民の声を盛り込んだ(仮称)セントラルアベニューの基本設計案の説明があり、2部では市民から「この場所をこんなふうに使いたい!」というアイデアの発表が行われました。

1部では、まず具体的な設計の説明の前に、(仮称)セントラルアベニューの設計を担当するオンサイト計画設計事務所の長谷川浩己さんより、「公園/広場は誰のための場所か?」という設計のベースになる考え方の説明がありました。

オンサイト計画設計事務所の長谷川浩己さん
オンサイト計画設計事務所の長谷川浩己さん

 

長谷川さんは「今この地域にいる人だけではなく、近隣市町村に住んでいる人や観光客、引っ越してくる人、これから生まれてくる子どもも、“市民”と考えます。そして、(仮称)セントラルアベニューは、そんな“市民”のための居間であり応接間として、まちのシンボルになる場だと考えています」と話しました。その観点から、これまで出た様々な意見を整理し、ベストだと思われるデザインを導き出したそうです。

そして、「QURUWA FUTURE VISION DAY2」で説明した内容からの変更点を含めた(仮称)セントラルアベニューの各ブロックごとの基本設計案の説明がありました。

「公園については、DAY2での説明から大きな考え方は変えず、“まちの縁側”として、日常的に集まってパーティーやBBQなどいろいろな使い方ができて、子どもが遊んだり、大人がゆったりと過ごしたりできるように考えています」と長谷川さんは話します。

公園の芝生広場の横は、今ある木々を活かしながら、木陰で休める空間にしていくそうです。また、公園に設置されている既存のステージはなくし、代わりに2つの縁台をつくる予定との説明がありました。縁台が芝生や公園全体と一体化することで、公園がより日常的に使いやすく、人のにぎわいが見える空間になるようです。

連尺通から籠田公園、(仮称)セントラルアベニューがスムーズに繋がる設計
ステージではなく縁台を設置することで、籠田公園から連尺通への動線がスムーズになります

 

公園前のブロックは、前回の説明では「柵で区切られた安全な遊び場を設置する」という提案がありましたが、方向性が変わりました。こちらは「チャレンジゾーン」として、ポップアップビジネスをしたい人が使い、人を呼べるゾーンにしようと考えているそうです。

地下駐車場の手前のブロックは、河岸段丘を活かした眺望を楽しむ大階段のテラスをつくり、斜路の上も人の居場所にして、日常的な流れの中での遊びの場としての提案がありました。前回発表された予定よりさらにヒマラヤ杉を残し、木陰のある心地よい空間となりそうです。

既存のヒマラヤスギと段差を活かした、遊び心があるテラス
既存のヒマラヤ杉と段丘を活かした、遊び心があるテラス

 

国道1号線を挟んだブロックは、(仮称)セントラルアベニューのシンンボルとして、ヒマラヤ杉の高さを活かした空中テラスを設え、「外から来た人にもスペースの楽しさを感じてもらう空間にしたい」と長谷川さんは言います。

緑道は、歩行者のためのメイン動線とするために、緑道を繋ぐ形で横断歩道をつくり直すよう警察との協議を進め、滑らかにバリアフリーの動線を確保していくデザインにしているという話がありました。また、自転車を使用する人に対しても、駐車場を配置して気楽に立ち寄れる場にしていくと付け加えました。

1部では、参加者が模型を見ながら長谷川さんへ質問する時間も設けられました

 

その後の意見交換では、参加者から「ヒマラヤ杉や桜はできるだけ残してほしい」「広場が市民集会の場になりやすいようトイレは設けてほしい」「公園で子どもが遊びやすい工夫が欲しい」「東岡崎駅から人道橋に行くまでの整備をどうされるのか、逆走する車をどうするかなど考えてもらえたらと思う」「交通を歩車分離にしてほしい」「ネットワークなどのインフラを整えてほしい」といった要望や、「実家の両親が来た時に、まずここ行こうよと言える場所になるんじゃないかなと非常にワクワクしました」「みんながどう使っていけるか、将来の誰に何をしていけるかという視点で話しているのがとても良かった」という感想のほか、「公園を誰がどう維持管理するか、仕組みを考えていきたい」という主体的な意見など、たくさんの声が挙がりました。他にも、実際に公園を使っている人同士が、お互いに気を使いつつ気持ちよく過ごせるような意見交換がされていました。

発表された意見は、より公園を使いやすくなるようデザインや仕組みについてなど考えていく方針です
ここで出た市民の意見をふまえて、より公園を使いやすくなるように設計を考えていく方針とのこと

 

続いて行われた2部では、事前に募集した12人の参加者から、「(仮称)セントラルアベニューで実際にこんなことをしたい!」という企画の発表がありました。

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会場には、発表者12人の「やりたいこと」が書かれたポスターが掲示されました

 

ここでは、用意されたポスターを見ながら「籠田公園の芝生管理の活動を持続的なものにするために、ミソスープスタンドをはじめたい」「地域商店のランチ会をして、地域の人たちがゆるやかに繋がれる場をつくりたい」「(仮称)セントラルアベニュー全体を使ったファッションショーを実現したい」「ラーメン屋台の移動販売をしたい」「大好きな岡崎のまちがもっとよくなるために絵本の読み聞かせをしたい」「籠田公園で野外ウエディングパーティーをしたい」「路上映画祭を開催する」など、多彩な企画が挙がりました。

「旧東海道をランウェイにしたい!」と、ワクワクする発表をしてくれた参加者

 

ウェディングパーティーや路上映画祭などの提案は、実際に2017年に自分たちで行います!と具体的な宣言まで出ていました。

「こんなことをしてほしい」ではなく、「自分たちが、いつ、どこで、こんなことを“したい”」ということがはっきりと見える発表でした。

そんな個性豊かな発表に対して、参加者は予め配られた「いいね!」「協力します」と書かれた2枚のカードを掲げました。それぞれの発表ごとにたくさんのカードが挙がり、会場内だけでも多くの共感が得られていました。

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内容に共感したら「いいね!」のカードを、一緒にやりたいと思ったら「協力します!」のカードを掲げます

 

こうして、全3回に渡って開催されたQURUWA FUTURE VISIONが終了。参加者が形式的ではなく主体的に関わろうとする姿が見え、市民の熱い想いが感じられた3日間でした。

(仮称)セントラルアベニューのデザインや設計はこれからも続きますが、1人が旗を振るのではなく、色々な人が参加して積み重ねをしていくことで、(仮称)セントラルアベニューやQURUWA、そして岡崎というまちの未来がつくられていく、ということが感じられました。

 

なお岡崎市のHPに、この日使われた資料がアップされています。あわせてご確認ください。

>>資料その1・(仮称)セントラルアベニューの基本設計(案)について(PDF)
>>資料その2・QURUWA FUTURE VISIONレポート(PDF)

 

QURUWA FUTURE VISION DAY1
>>レポート【前編】はこちら
>>レポート【後編】はこちら

QURUWA FUTURE VISION DAY2
>>レポート【前編】はこちら
>>レポート【後編】はこちら

※本記事は、青木純さん率いるまめくらしの宮田サラさんがQuruwa Future Vision Facebookページで書かれたレポートを再編集したものです。

前田智恵美

前田 智恵美(まえだ ちえみ)

1984年、宮城県石巻市生まれ。ライター。東京のIT企業でWEB広告営業、WEBディレクターとして勤務後、結婚を機に夫の地元である愛知県岡崎市へ。自動車部品メーカー広報、出版社の新規事業立ち上げ・編集を経てフリーに。「QURUWA」の周辺に住んでいます。

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