
- (仮称)セントラルアベニュー再整備の目的と課題とは。「QURUWA FUTURE VISION DAY2」レポート【前編】
11月6日、岡崎市社会福祉協議会サービスセンターにて「QURUWA FUTURE VISION DAY2」を開催しました。

10月10日に行われたDAY1では、公共空間の活用事例などを紹介いただいたうえで、籠田公園から中央緑道にかけての空間をどのように使っていくか、またどうやって維持していくかについて、参加者のみなさんがアイデアを出し合いました。
DAY1の様子は、前後編に分けてレポートしています。
>>DAY1 レポート【前編】
>>DAY1 レポート【後編】
2回目である今回は、籠田公園から中央緑道にかけて再整備されるエリア、「(仮称)セントラルアベニュー」の設計を担当するオンサイト計画設計事務所の長谷川浩己さんから、前回出された意見をふまえて検討した、現段階での具体的な設計内容の提案がありました。

設計案の説明に入る前に、アフタヌーンソサエティの清水義次さんより(仮称)セントラルアベニュー再整備における全体の流れについてお話いただきました。

まず、再整備の目的について「籠田公園や中央緑道を含む康生地区は、戦争で一帯が焼け野原になったあと、戦災復興の事業と共に発展したエリアです。そして、全国の地方都市の多くがそうであるように、時代の流れとともに衰退していきました。(仮称)セントラルアベニュー再整備計画の一番の目的は、これをきっかけに岡崎市の中心地としてこのエリアがふたたびにぎわいを持つまちに復活させることです。」と話しました。

また、全国で起こっている失敗事例について「市民の意見を集約して公園などの公共空間をデザインする取り組みが全国的に行われていますが、『欲しい』を寄せ集めた幕の内弁当のような公園は正直あまりうまく機能していないというのが実態です」と厳しく指摘します。
そして「公園を再整備してまた公園を創るのではなく、まちのなかにあるアウトドアリビング、もしくはアウトドアダイニングやアウトドアオフィス、テラスなど、“個人の家では持つことができない場所を公共の空間に創る”という考え方で進めていく必要があります」と続けました。
清水さんは公園の再整備における成功事例として、東京都池袋の「南池袋公園」や、岩手県紫波町の「オガール広場」などを挙げました。

最後に公共施設の維持管理について触れ、「岡崎市の公共施設等総合管理計画によると、公共施設の維持管理費が、これまでの予算ではまかなえないという数値がはっきりと出ています。どんどん創られている公共空間を、民間の力でどうやって維持していくのかというテーマを、私たちの子どもの世代、孫の世代も抱えています」と問題提起をされました。

前田 智恵美(まえだ ちえみ)
1984年、宮城県石巻市生まれ。ライター。東京のIT企業でWEB広告営業、WEBディレクターとして勤務後、結婚を機に夫の地元である愛知県岡崎市へ。自動車部品メーカー広報、出版社の新規事業立ち上げ・編集を経てフリーに。「QURUWA」の周辺に住んでいます。
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