デザイン会議のみなさん
トレジャーハンティングから街を動かす都市戦略とは。第5回乙川リバーフロント地区まちづくりデザイン会議レポート

岡崎市は中心市街地の活性化に向けて、乙川リバーフロント地区(以下、RF地区)のまちづくりを2013年から取り組んでいます。これまでの乙川リバーフロント地区まちづくりデザイン会議(以下、デザイン会議)では、歩いて楽しく、自転車で回れて、車でも来やすいまちというヴィジョンに向け、RF地区内をめぐる主要回遊動線 QURUWA(くるわ)を足がかりとしたQURUWA戦略(以下、Q戦略)について議論されてきました。今回の会議では、今年度の活動方針の振り返りと、市民が主体となって岡崎のまちを動かす都市戦略を考えた「まちのトレジャーハンティング@岡崎(以下、トレハン)」の報告が行われました。

これまで都市戦略の策定に向けて具体的な調整や制度設計に向けて活動していたデザイン会議官民連携調整会議および分科会に加え、わたしたち市民が生活する未来像を描く民間事業者の作戦会議 家守tableが行われていました。民間事活力を引き出すために、家守tableでは、「循環型産業(スマートコミュニティ)・健康な食産業(健康立国)・都市型産業(働き方改革)」をテーマにこれまで議論を進めてきたそうです。

『まちのトレジャーハンティング@岡崎』の進行をする青木純さん
トレハンの進行をする青木純さん

 

こうした背景を持って開催されたトレハンは、①リブラエリア、②伊賀川エリア、③旧東海道エリア、④乙川エリア、⑤セントラルアベニューエリアという5つのエリアにおいて「このまちに、どんな人が住んで、どんな人が仕事して、どんな人が暮らすのか、どんな人が訪れて、どんな未来の日常があるのか」を都市戦略として提案することが求められていました。

広場空間や河川空間を使うことに長けたゲストやリノベーションDIYを実践するゲストをメンバーに加え、40名の参加者が各グループで考えたアイデアには、すぐに実行に起こせそうなものもあったようです。例えば、リブラエリアでは、施設内に人がたくさんいるリブラと街中の人を呼び込もうとするシビコの関係から、施設間に挟まれた駐車場を公園として一括管理し、回遊を促すオープンスペースの活用とすること。旧東海道エリアでは、木密エリアの細い路地や密集した空き家を価値とし、住人と来訪者をつなぐ多様な関わり方、まちのエキストラ制度の提案がありました。

具体的な発表は、こちらのYoutubeリンクからご覧いただけます。
>> https://www.youtube.com/watch?v=qx2EJtreK1w

『まちのトレジャーハンティング@岡崎』では、具体的なビジュアルイメージとともに「都市戦略」を市民らが考える
トレハンでは、具体的なビジュアルイメージとともに「都市戦略」を市民らが考えました

 

 

いち参加者としてグループワークに加わっていた職員からは、「制度を設計するだけでなく、文脈を読み取り、街づくりを考える機会が求められていることがわかった。」「新しい観光資源の気づきを得ることができた。稼ぐ取り組みにつなげていきたい。」という意見も見られました。アドバイザーの清水義次さんは、「パブリックマインドを持った責任ある市民としての自覚に感動をした。行政と有識者の決定ではなく、責任を持つ市民が行政とともに改変していく仕組みづくりが求められている。」と、新しい都市戦略のあり方を強調します。

藤村龍至さんは、「主体性の議論に流れて報告性を見失いかけたところに〈プロジェクト性〉を取り戻す。(中略)実際には北東街区の事業者が決まったり中央緑道や各所の実施設計も進んでいる。一周回って、デザインの議論まで戻るときがきたのかも知れない。」とデザイン会議を振り返っていました。

市政アドバイザーとして参加する藤村龍至さん
市政アドバイザーとして参加する藤村龍至さん

 

 

体制を見直して官民両面から進めてきた今年度。それぞれから主体的な関わり方を模索してきたおとがわプロジェクトは、トレハンに参加した「責任ある市民」とともに街の未来を考える公共空間の活用が動き出しそうな勢いを感じる内容となりました。同時に、計画が進むセントラルアベニュー(仮称)などを建設的・経営的な視点からどのように統合していくかという「プロジェクト」の重要性も再確認。こうした議論は、2017年3月21日に開催される 乙川リバーフロント地区まちづくり まちなか未来戦略フォーラム「私たちのQURUWA戦略」 にて、内田市長とも引き続き公開で議論されます。おとがわプロジェクトに関わりのある方も、そうでない方も、みんなでまちのこれからを一緒に体感する機会になります。こちらもぜひご参加下さいね。

乙川リバーフロント地区まちづくり まちなか未来戦略フォーラム「私たちのQURUWA戦略」
こちらからお申し込みください

【概要】

第5回 乙川リバーフロント地区まちづくりデザイン会議
日時:平成29年2月27日 13:30-15:30
会場:岡崎市東庁舎7階 会議室
参加:清水義次(アフタヌーンソサエティ)、藤村龍至(東京藝術大学)、泉 英明(ハートビートプラン)、長谷川浩己(オンサイト計画設計事務所)、山田高広(三河家守舎)(敬称略)岡崎市職員 / 都市整備部、企画財政部、経済振興部

浅野 翔(あさの かける)

浅野 翔(あさの かける)

1987年、兵庫県生まれ。名古屋を拠点に活動するデザインリサーチャー。「デザインリサーチによる社会包摂の実現」を理念に掲げ、福祉や伝統工芸など幅広い分野でデザイン活動を行っている。「未知の課題と可能性を拓く、デザインリサーチ手法」を掲げ、文脈の理解と物語の構築を通した、一貫性のある提案を行う。 2015年の岡崎デザインシャレットをきっかけに、『おとがわプロジェクト』に参加する。

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